西川八月さんからちゃみさんの講演会に僕との対談を組みたいという夢のようなお話をいただきました。
だから、今この機会にこそ、あげまん道がどれだけ僕に影響を与えたのか、時系列で振り返ってみようと思う。
『僕とあげまん道』
あの日、僕はちゃみさんに質問をした。
妹からは口調がどこか攻撃的だったと言われた。
そして内心、なんでこれがわからないの?ほんとにこういうこと言うのやめてほしい。そう思ったらしい。
去年の五月。
鳥取の無量光寺というお寺での講演会でのこと。
どうしても僕は自分の中に残った違和感を置きざりにしておけなかったし、それで質問せずに終わるような卑怯なことをしたくないって、あの時は思ったんだった。
自分勝手でいいじゃない。わがままでいいじゃない。他人のためより自分のために生きようよ、と痛々しいような叫びを毎日のように上げてくる妹のタイムライン。
そのベースになっていたのがあげまん道。
僕はそれに対して毎日毎日苛立ちを隠せなかった。
自分勝手にするんじゃなく、協調性を大切に。
自分のためより他人のために。
今思えば、そう教えられて生きてきた僕の正しさの根幹が揺るがされるようで、怖かったんだろうな。
家族を否定されるみたいで嫌だったんだろうな。
父からはあげまん道に依存する妹を見かねて、「お前も心のことを学んでるのに妹をなんとかならんのか」と苦々しく言われ、さらに自分の問題として抱え込んでしまった。
ぜひ夫婦でちゃみさんのお話を聞いてほしいと妹に懇願されるも、僕は正直いって気乗りしなかった。
こちらを変えたいという強烈な思いを感じたことも、抵抗が生まれた原因なのかもしれない。
それでも、自分の目で確かめてこようと参加を決めた。
僕は妻と子供三人を抱えて本堂脇のキッズスペースから聞いていた。
ちゃみさんはおっとりしゃべる人だな〜。
あぶなくはなさそうだな〜。
講演中の彼女の姿を見ていてそう感じた。
この講演会を終えて、僕は妹のやりたいようにすればいいって思ったんだった。
僕はこの道じゃないけどなって。
ちゃみさんに友達申請を出したら、「男性は基本お断りしているんですが、ゆりちゃんのお兄ちゃんですよね。よろしくお願いします」みたいな返答とともに承認をいただいた。
そのすぐ後には、うちのお寺でちゃみさんの教え子の山村沙織さんの講演会をしたいという企画にもオッケーを出した。
僕は物分かりのいい兄を気取っていたのかもしれない。
この講演を好意的にとらえた僕のレポ投稿から、何人かのあげまん道のお仲間たちからの友達申請があり、許可すると、ますます僕のタイムラインはあげまん道関係でいっぱいになった。
多分今よりフェイスブックも表示が偏ってたよね。
他の人たちの投稿が上がってこないほどあげまん道、あげまん道だった。
正直、うざかった。。。
だけど、みんなが投稿にタグ付けしあって、ワイワイと楽しそうにしているのが眩しくも見えた。
読みたくなくても目に入る投稿。
ちゃみさんの投稿の中には、とても僕の心に響くものがあった。
次第にその内容を受け取れるようになっている自分がいた。
僕は時々気軽にメッセージもした。
「ちゃみさん、この言葉を使っていいですか?言えれば癒える。話せば手放せる。許せば緩むっていう言葉を気に入ったんです」みたいに。
ちゃみさんは「ご自由にどうぞ〜」って気さくに返信してくれた。
だけど、それから2か月後くらいに妹からラインが入ったんだった。
「あげまん道、もうすべて終わっちゃったよ。だからお兄ちゃん、これからは心のことを私に教えてください」
実は妹のタイムラインの中で、あげまん道仲間とのコメント欄が少し荒れてるところを僕は目撃していた。
それが原因だということは明白で、妹の深い傷つきも感じたが、僕はあげまん道からリタイアしたことに、少しホッとしたんだった。
それに初めて妹に頼られた感じがして、嬉しかったんだった。
妹はあげまん道仲間との繋がりをほとんど消去したみたいだった。
妹の友達も、共感してなのか同じように繋がりを切ったようだった。
僕は、、、
どうしようかと少し迷ったけれど、妹と僕は別の人なのだから、このまま繋がりを置いておこう。そう思った。
ここに変な仲間意識は不要だと。
ただし、あげまん道をリタイアした妹にホッとしながら、自分は繋がりを保ちたいという矛盾が残る。
もしかすると、あげまん道に対する嫌悪感にかぶさってたのは、妹からお兄ちゃんの価値観が間違ってるって言われるのが怖い、僕の方が正しいって言って欲しいっていう、妹から僕へのジャッジへの嫌悪感なのかもしれない。
それはつまり僕自身が正しいとか間違ってるというジャッジの中に生きているってことだよね。
そんなことも明らかになってきた。
(つづく)
山地 弘純
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